丸井、営業利益の8割は「服」じゃなく「カード」|広告費は減り、会員は増え続けている。
この記事で学べること
客足が減る中でも、稼ぎ方の主役を店舗から会員接点に変えたことで、丸井の小売利益は前年比3割増えた。
✓ 「一番目立つ商品」と「一番儲かる商品」がズレていないか、数字で見直す視点
✓ 客足が落ちた店舗を、モノを売る場所から常連とつながる窓口に作り替える判断基準
✓ 一つの発信アカウントに頼らず、濃いファン層ごとに窓口を分けて届ける考え方
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服より、カードで稼ぐ丸井|営業利益の8割は「見えない本業」から
先日、サポートメンバーの一人から、私にこんな質問が届いた。
「昔お世話になった丸井は、今どんなビジネスをしているのか」
その丸井の、2026年3月期の営業利益は502億円。
だが、中身を分解すると見え方が変わる。
店舗中心の「小売」事業の利益は112億円(構成比19.2%)。
残る470億円(同80.8%)を稼いでいるのは、エポスカードを中心にした「フィンテック」事業だ。
その異常さは粗利率にも表れている。
一般的なアパレル小売の粗利率は30〜50%台と言われるが、丸井は87.5%だ。
売上の7割をカード事業が占めるうえ、残る小売事業も売上収益の5割超(51.7%)が定期借家テナントの賃料収入で、仕入れて売るアパレル小売とは原価の構造が違うからだ。
2005年3月期に10%強だった当時の「カード事業」(現フィンテック事業の前身)の売上構成比は、呼称と区分の変更を経て、2026年3月期には70.7%まで伸びた。
それでも、店舗が消えたわけではない。
売上ベースで見れば、今も29.3%は小売が占めている。
この「カードで稼ぐ」体質は、同業他社と比べるとどれくらい特殊なのだろうか。
