ジャパネット、売上2,725億円で業界ぶっちぎり1位の理由
しかも品揃えを93%削って。なんでこんなことが起きたのか?

ラジオ5分で50台。カメラ屋の息子が通販王になるまで
1974年、25歳の高田明さんは故郷の長崎県平戸に帰ってきた
大学卒業後に入った機械メーカーを辞めて
友人と翻訳会社を立ち上げたけど半年で挫折
父親から「帰ってこい。カメラ店を手伝え」と言われた
この時点では、まさか日本一の通販会社を作る人になるなんて誰も思ってない
高田さんは観光写真の仕事に打ち込んだ
400〜500人の団体旅行で写真を撮って、現像して、売る
「お客さまが興味ある話題を探って声をかける」工夫を重ねて
カメラ店の年商を2億5,000万円まで伸ばした
でも平戸は人口3万人ちょっとの町や
商売の規模に限界がある
30歳で佐世保に営業所を出して、37歳で独立
「株式会社たかた」を立ち上げた
転機は1990年
地元のラジオ局から
「うちの番組で商品を紹介してみませんか?」
と声がかかった
1万9,800円のカメラを5分間で紹介したら、50台売れた
5分で100万円
高田さんはここで確信した
「伝え方次第で、モノは売れる」
その後、全国のラジオ局に
「ラジオショッピングをやらせてください」
と営業して回った
当時「ラジオで1万円以上のものは売れない」と言われてたのに
29万8,000円のパソコンをラジオだけで5,000台完売させた
テレビに進出してからは、あの甲高い声で一気に全国区になった
ちなみにあの声、実は「戦略的に使い分けてた」らしい
普段の高田さんは低い声で穏やかな人で
テレビの前では商品の魅力を伝えたい気持ちが溢れて自然と声が高くなるんやって
カメラ店の息子が、ラジオ5分の成功体験から通販の世界に飛び込んだ
その会社が今、売上2,725億円の巨大企業になってる
テレビはオワコン? でも60代は1日4時間テレビを見てる
ここで1つ、背景を押さえておきたい
「テレビ通販なんてオワコンやろ」
こう思ってる人、多いんちゃう?
実際、テレビ離れは加速してる
2010年から2020年の間に、ゴールデンタイムの平均視聴率は約30%減少した
10代〜20代の視聴時間は1日1時間を下回ることも珍しくない
でもここが面白い
60代のテレビ視聴時間は1日平均257分
4時間以上や
ジャパネットのお客さまは40〜60代が中心
つまり「テレビを一番見てる世代」にど真ん中で届けてる
しかもテレビ通販業界の中でも、ジャパネットの立ち位置は独特や
同じ業界の大手3社を比べてみる
ジャパネット:2,725億円、商品数は約600品目
ショップチャンネル:1,677億円、年間2万点以上を紹介
QVC:1,317億円、年間2万点以上を紹介
ショップチャンネルとQVCは「通販専門チャンネル」を持ってて
24時間生放送で多品種を楽しく紹介するスタイル
ジャパネットはテレビ局から放送枠を買って
厳選した商品だけを「伝える力」で売るスタイル
同じ「テレビ通販」でも、中身はまったく違うビジネスなんよ
2位のショップチャンネルに
1,000億円以上の差をつけてる理由は
この「厳選×伝える力」にある
じゃあ具体的に何をやったのか、深掘りしていく

この記事で学べること
「テレビ通販って古くない?」
「あの会社、なんでまだ伸びてるん?」
って思ったこと、ない?
ジャパネットが売上2,725億円でテレビ通販業界ぶっちぎり1位になった背景には
品揃え93%削減、カリスマ創業者からの世代交代、
クルーズ事業への参入、そして食品定期便の成功がある
✓ 品揃えを8,500→600品目に削って、なぜ売上が伸びたのか
✓ カリスマ創業者が抜けて「終わり」と言われた会社が、なぜ1.7倍に伸びたのか
✓ 通販会社がクルーズ船を走らせて、なぜ10万人が乗ったのか
✓ 厳選した品揃えで会員19万人を獲得した「ごちそう定期便」の仕掛け
✓ 通販会社が1,000億円でスタジアムを建て、485万人を集めた理由
目次
1. 品揃え8,500品目を600品目に減らした決断
2. カリスマが消えたのに、売上が1.7倍になった理由
3. なぜ通販会社がクルーズ船を走らせてるん?
4. 厳選した品揃えで19万人が集まる「ごちそう定期便」の秘密
5. 通販会社が1,000億円でスタジアムを建てた
6. まとめ:ジャパネットが売ってるのは「モノ」じゃない
品揃え8,500品目を600品目に減らした決断
まず、ジャパネットがやった最も象徴的なことから
取り扱い商品数を8,500品目から約600品目に絞った
93%を捨てた計算になる
普通、通販なら「品揃え増やさな」って考えるやん?
Amazonなんて何億品目あるかわからん
楽天も「なんでも揃う」が売り
でもジャパネットは真逆をやった
なんでそんなことするん?
高田明さんの信念がある
「商品の先にある感動を伝え、幸せを届ける」
つまり「モノ」を売ってるんじゃない
掃除機を売ってるんじゃなくて
「キレイな部屋で過ごす週末」を売ってる
8,500品目あったら
1つ1つの商品に対して「その先の生活」を伝えきれん
だから600品目に絞って
全部の商品を徹底的に語れるようにした
実際、ジャパネットのテレビ通販は1商品あたり5分間で紹介する
MCは全員自社社員で
約2ヶ月の集合研修と10ヶ月のインストラクター制度で育てる
外部タレントは使わん

ボイスレコーダーを売るとき、スペックの説明はしない
「お年寄りが夜中に大事なことを思い出したとき、スイッチ1つで録音できる」
って伝える
タブレットも「CPUが〜」なんて言わん
「冷蔵庫の余った食材で、話しかけるだけでレシピが出てくる」
って売る
高田さんはこれを「お絵描き話法」と呼んでた
お客さまの頭の中に、商品を使ってる自分の姿を描かせる
これが40〜60代のお客さまにめちゃくちゃ響いた
ネットで商品を検索すると、似たようなものが何百個も出てくる
「どれを選んだらええかわからん」
「調べるのめんどくさい」
ジャパネットは「私たちが選びました」って言い切ってくれる
ショップチャンネルやQVCが年間2万点以上の品揃えで勝負してるのに対して
ジャパネットは600品目に絞って「1つ1つを徹底的に語る」で勝負してる
同じテレビ通販でも、戦い方が全然違う
あなたの会社、「品揃え増やさなあかん」って思い込んでない?

商品を絞るだけなら誰でもできる
ジャパネットが2,725億円まで伸びた本当の理由は
もう1つの「大きな転換」にある
カリスマが消えたのに、売上が1.7倍になった理由
2015年、高田明さんが社長を退任した

あの甲高い声で商品を語る名物社長
テレビをつけたら「ジャパネットたかた〜」が聞こえてくる
あの人がいなくなった
正直「もう終わりやろ」って思った人、多いんちゃう?
息子の髙田旭人さんが2代目社長に就任した
でも旭人さんがやったことは、父の真似じゃなかった
この記事は無料で続きを読めます
- なぜ通販会社がクルーズ船を走らせてるん?
- 厳選した品揃えで19万人が集まる「グルメ定期便」の秘密
- 通販会社が1,000億円でスタジアムを建てた
- まとめ:ジャパネットが売ってるのは「モノ」じゃない
すでに登録された方はこちら