ベネッセの信頼回復:10年かけて学んだ「復活の本質」
でも10年後、「全く違う事業」で復活してた。その裏には、30年前の原体験があった

2014年の個人情報流出事件
3,504万人の「預かりもの」
ベネッセは3,504万人の子どもの情報を預かっていた
名前、住所、生年月日、保護者の連絡先
「進研ゼミ」に申し込んだ家庭が
「この会社なら大丈夫」と信じて預けた情報や
それが2014年7月、一瞬で流出した
きっかけは顧客からの問い合わせやった
「ベネッセにしか登録していないのに、なぜ他社からDMが届くのか」
調べてみたら、自社からの漏洩やった
犯人は派遣社員
しかも経歴20年のベテランで、他の派遣社員を指導する立場の人間
一番信頼されていた人が、一番のリスクやった

この記事で学べること
「信頼を失ったら、もう終わり」と思ったことない?
ベネッセは日本最大級の情報流出で3,504万人の信頼を失った
会員は2年で122万人が離れ、プロ経営者でも再建できなかった
でも10年後、
ベネッセは「違う形」で復活した
その秘密は、30年前の創業者の原体験にあった
✓ 信頼を失った企業が、どうやって「違う形で強くなる」かが分かる
✓ 「会員数を追う」をやめて利益3.2倍にした戦略転換の本質
✓ なぜ教育会社が介護で業界1位になれたか、その理由
✓ 新規事業で成功するための「本質が同じ」領域の選び方
目次
1. 会員122万人が離れた
2. 「いちばん厳しい会社になる」
3. 「会員数を追う」のをやめた
4. 「何を捨てるか」を決めた
5. 2024年、上場をやめた
6. 回復を支えた「第2の柱」
7. なぜ教育会社が介護で成功できたのか
8. 「よく生きる」という哲学
9. 「マジ神」を育てる
10. 10年かけて学んだこと
11. あなたの会社は?
会員122万人が離れた
結果は壊滅的やった
会員数は365万人から243万人に激減
たった2年で122万人が離れた
▲33%や
特別損失は260億円
株価は事件前の約半値まで下落
上場以来初の2期連続赤字
マクドナルドをV字回復させた「プロ経営者」
原田泳幸さんが社長やったんやけど
わずか2年で引責辞任
会見で涙をこらえる場面もあった
様々な企業を復活させた人が
ベネッセだけは再建できなかった
それほど「預かりもの」を失うということは重いんや

「いちばん厳しい会社になる」
2016年、安達保さんが新社長に就任した
就任時の状況は厳しかった
「ブランド価値が毀損し、社員は自信を失いかけていた」
安達さんがまずやったのは、現場を回ることやった
教材編集の現場にも現れ、社員たちに声をかけて励ました
トップが現場を回るのは珍しかったらしい
毎週月曜には全社員にメールを配信した
外部で聞いたベネッセのいい評判や
社員と話して感じたことを共有した
そして、こう宣言した
「お客様情報の安全性に、いちばん厳しい会社になる」
毎年7月、全社員がセキュリティ研修を受けるようになった
事件が起きた月を、絶対に忘れないために

「会員数を追う」のをやめた
同時に、経営方針も変わった
「会員数を追う」のをやめたんや
それまでは会員数が正義やった
でも通信教育って固定費がめっちゃかかるビジネスやねん
教材作成、配送、システム維持…
会員が減ると、利益が一気に悪化する
だから方針を変えた
「会員を増やす」より
「続けてもらう」に集中
継続率は62%から66%に改善
たった4ポイントやけど
固定費の高いビジネスでは利益が大きく変わる
「何を捨てるか」を決めた
同時に、赤字事業をバッサリ切った
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- 2024年、上場をやめた
- 回復を支えた「第2の柱」
- なぜ教育会社が介護で成功できたのか
- 「よく生きる」という哲学
- 「マジ神」を育てる
- 10年かけて学んだこと
- あなたの会社は?
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